哲学・法学的に「そもそも」を考えるブログ。since 2011・3・22。

2022年7月20日、ライブドアブログより、移行してきました。

護身の方法を考える①―ある一事件をもとに―

平成26年9月下旬(先月)に発生した事件について考えてみたい。
 
まずは、その事件から。以下、サンスポより。「ラーメン店で男性に暴行を加えたとして、警視庁滝野川署は30日までに、東京都足立区の会社員、今西伸一郎容疑者(37)を傷害の疑いで逮捕した。暴行された男性は病院で治療を受けたが、その後死亡。同署で容疑を殺人に切り替えて調べている。
 
逮捕容疑は27日午前0時ごろ、北区田端のラーメン店で飲食中、来店した荒川区の北島久生さん(49)と座席をめぐって口論となり、床に倒して顔や腹を踏みつけた疑い。同署によると、先に店にいた今西容疑者が、カウンターの右隣の座席に足をかけ缶酎ハイと餃子で食事をしていたところ、後から来た北島さんがその座席にバッグを置き、引き寄せようとしたため言い争いになった。
 
今西容疑者は北島さんの襟をつかんで後ろに引き倒し、厚底のブーツのかかとで顔や腹を数回踏みつけたという。今西容疑者は顔から血を流して倒れたままの北島さんを無視し、残っていた餃子を食べ、さらに「最後の晩餐(ばんさん)だ」といいながらラーメンセットを注文。食べているところを通報で駆けつけた同署員に逮捕された。
 
店内には客がほかに15人ほどおり、うち何人かが通報してきたという。今西容疑者は身長1メートル76、体重120キロ、足のサイズ27・5センチという。調べに対し「(男性が)どうなってもいいと思った」と供述している。」
 
又、産経新聞10月11日(土)9時30分配信より。「先月、元ラガーマンの男(176センチ、120キロ)が巨体を揺らし、厚底ブーツで何度も何度も倒れた男性の顔を踏みつけた。
 
東京都北区のラーメン店で9月、席の座り方を巡るトラブルから男性客を暴行したとして、警視庁は傷害容疑で足立区小台、会社員、今西伸一郎容疑者(37)を逮捕した。今西容疑者が「たぶん死ぬと思った」と供述したことから、殺人未遂容疑に切り替えて送検。
 
男性はその後死亡し、現在は殺人容疑で捜査している。暴行後、「最後の晩餐」としてラーメンセットを注文し、捜査員が到着しても箸を止めることなく完食した」
 
以上、何とも残忍で、恐ろしい事件である。些細な争い事から、小柄な人が大男に襲われたこの事件。又、周りにいた多くの客、店員は、これを見逃し、結果、一人の人物を死亡させるに至らせてしまった。こういった状況は、運が悪ければ、いつ、我々の身近であってもおかしくはないし、又、我々自身も、当事者になりかねない事件である。
 
では、こういう被害に巻き込まれないためには、どうすればいいのかについて、考えていきたい。
 
まず、端緒。加害者の足を掛けていた椅子が、被害者によって、引かれた(足を掛けていたかどうか気付いていたかどうかは不明)ことである。これにより、加害者がつっかけて、口論に発展した。
 
ここで、まず重要なことは、加害者がこちらに対し、つっかけてきた場合、例えば「なんじゃコラ」ときた場合、こちらも「なんじゃコラ」と突き返すのではなく、こちらとしては、一時、冷静になり、無言を貫くことが重要である。これは、法的にも、又、これからの展開としても有効だと思う。
 
ここで「なんじゃコラ」と返すと、相手と同じ土俵に立つことになってしまい、喧嘩両成敗となる可能性もある。よって、無言を貫き、相手の次の一手を見極めることが重要である。そこで、相手が一定時間、何も言ってこなかった場合、それから、席につき、注文などを進めればよく、多くの場合、この一触即発で事が終わる。
 
今回の場合は、口論となった後に、暴力がきたので、相手の次の一手を見極めて、無言を貫くという、私の対処法からは間違った対処法であり、危険をはらむ。事実、今回も次に暴力がきた。
 
そして、私が提示した相手の次の一手を見極めて無言を貫く方法でも、ただ、少しの確率で、相手から今度は暴力でくる場合がある。今回の場合は、奥襟を掴んできて、引きずり回されたという。
 
そこでの対処としては、まず、力が自分よりも上の相手については、自分に対し、触れさせてはいけない、ということであり、まして、掴まれてはいけない。まずは、何としても、それを阻止すべきである。相手より力が弱い素人とあっては、そこから脱出することは、至難の業である。相手よりも体格が小さいなら、それだけ小回りが利くのだから、それを生かして、阻止することである。
 
にもかかわらず、今回のように掴まれた場合。その場合には、掴まれたところを解消すること。有力手段として、げんこつをつくり、掴んでいる相手の拳の甲の部分に対し、指の第二関節で思いって切り、離すまで何度も叩くことである。
 
発展的なことを言えば、襟を掴まれた側の手でげんこつをつくり、その第二関節を相手の手の甲に、何度も打ちつける。そして、もう一方の手は、開いて、相手の顔を隠すように、伸ばす。目は、相手を見る。相手が、掴んでいる襟を外したら、もう一方の開いていた手で相手の手を掴み、打ちつけていた手で、出来れば指何本かを掴み、思いっきり、斜め方向に引くようにして、逆方向へ曲げる。
 
いずれにせよ、発展形は、様々な応用系のため難しいが、相手に掴まれているところを外すということである。又、他に外す方法を知っているというのなら、自分に合ったものの方がいいので、それをおすすめする。外す方法は、これだけではないのだから。
 
そして、外したら、逃げることである。後は、相手から暴力をふるってきたのだから、警察に任せよう。もし、追ってきたら、周りにある、椅子、テーブル等を投げつけても何でもいいので、逃げよう。相手は大男なのだから、非力な人物がそれくらいしなければ対等になれないだろう。
 
逆に言えば、いくら、相手が大男でこちらが非力であっても、リングのような、四方八方何も武器のようなものがないところではないので、こちらにも、逃げ出せるチャンスが沢山ある、ということである。
 
よって、相手から暴力を受け、殺されそうになった場合、きちんと護身をして身を守ってほしい。力の弱い人間に、力に強い人間が暴力で押し付けるようなことが許されてはいけない。死んでしまっては、何もない。何としても、些細な争い事で命を落とすことは、非常にもったいないし、悲しい。是非、生きてもらいたい。そして、暴力を振るわないでもらいたい。全て話し合い・口論でもいい。これで解決してもらいたい。