「泊原発が動いていれば」論のミスリードを考える
今回の北海道地震において、ネット上等で騒がれた論理がある。
「泊原発が稼働していれば停電はなかった」というものである。
この論理には、技術的な反論意見等を含め様々に論じられてきたようだが、
私は、当初からこの論理に、技術論さえ不要であることを、主張してきた。
そもそも、私は「していれば」という、たられば論自体がナンセンスであるとする。
泊原子力発電所の地域では、震度2だろうか。
しかし、これをもって「再稼働していれば」や「すぐ再稼働すべきだ」は、通用しない。
こうした「たられば論」が罷り通るならば
考えられるわけである。
ある意見で、現実的な仮定と、非現実的仮定という論を展開したものもあったが、
どちらも相対的に過ぎず、仮定の域を出ない。
さらに、菅官房長官が発言したように「安全審査中に、動かせない」のである。
「審査が通っていない段階で動かす」ことは、法的にも、現実的ではない。
例え壊れないとしても緊急停止するため、停電は起こる。
こんなに長引くかもある論理である。
泊では、震度2。これなら火発も動く。
よって、今回のような仮定の話は論拠にならず、すべきではないのである。