哲学・法学的に「そもそも」を考えるブログ。since 2011・3・22。

2022年7月20日、ライブドアブログより、移行してきました。

価値概念について

価値という言葉は、様々な意味でつかわれ、
 
1、そのものの有用性に着目したもの。役立つ可能性等。
 
2、善。
 
3、本質。妥当性。
 
4、欲求満足のもの
 
5、対その他のモノへの効力
 
6、その他
 
といったものがあります。
 
その価値は、様々に類型化できます。
 
1、人間が作ってきた社会的な価値
2、自然的・哲学的な価値
 
です。
 
1は、人間を社会的なものとして、そして、集団のものとして捉えたときに、社会の中でどのように生きるべきか、何を基準に生きるべきか、といったものであり、社会から与えられる価値(学歴・経済的立場・職業的立場・人種等)と、自ら形成した価値(これまでの経験や得た知識等からの価値)に分けられるでしょう。
 
2は、社会的受動的な面を疑い、人間として重要なことは何か、ということを本質においた価値です。それは、様々な専門家や学者や宗教家等が言う価値と、自ら形成した価値に分けられるでしょう。
 
問題なのは、これらの「使われている価値」が、本当に価値があるかどうかは分からないことです。なぜなら、使っている人その人が、幻想しているだけかもしれないからです。その人が価値があると思っていても、実は価値がないものもあります。
 
一方で「その人にとって価値がある」という言い方をすることがあります。その場合には、それをそのまま肯定するのでは正しい論理になりえません。なぜなら、後から価値がないと分かったときにその価値が崩れ、今までの価値が遡及的(はじめに遡ること)に無くなってしまうことがあるからです。よって「その人にとっての価値」いわゆる、主観的な価値も、それが幻想ではないのか、真か偽か見極める必要があります。よく「自分の頼っていたものが崩れて絶望感に陥る」ということは、こういうことでしょう。
 
逆に、価値がない、とされているものが、後で価値があったとされることもありますので、それは重要です。それに価値には、変化するものと、半永久的に変化しないものがあります。これは変化するかどうかも、重要です。
 
 
ざっくり書くと、価値概念は以上のように言えます。